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灼熱東亜~在台日本人の観る日本・台湾・中国~

台湾に住む日本人大学院生が東アジア(日本・台湾・中国)情勢について書きます。

トランプ-習近平電話会談

10日、米国大統領のトランプと中国国家主席の習近平が初めて首脳間電話会談を行なった。

 

これに先立つ8日、トランプは習に対して書簡を送っている。書簡では習が大統領就任を祝福した書簡に対する謝意と中国の元宵節に対するお祝いが述べられた。

加えて、「米中双方が利益を享受する建設的関係の構築に向けて習主席と共に取り組めることを楽しみにしている」とも言及した。

 

中国側はトランプの書簡について、外交部報道官の陸慷が9日の記者会見において、「高く称賛している」と肯定的に評価した。

また陸は米中が「世界の平和と安定、グローバルな発展と繁栄の促進など、特殊で重要な責任を負っており、広範な共同利益を有している」とし、「協力は米中両国にとって唯一の正しい選択肢」であり、「不衝突不対抗、相互尊重、ウィンウィンの原則」を堅持して「健全で安定した基礎の上に米中関係を推進し、更なる発展の取得」を望んでいると今後の米中関係に期待を表明した。

 

また、同会見において、記者からトランプとの電話会談の可能性について問われた陸は「我々は従前から米中高官の密接な交流を維持しており、トランプ大統領の就任以来、米中双方は一貫して密接なコミュニケーションを図っている」と強調し、電話会談の可能性を示唆していた。

 

中国外交部の発表によると、今回の電話会談冒頭で習は、トランプの大統領就任の祝福、8日の書簡への謝意、加えてトランプの提唱する建設的関係の構築を高く称賛していると伝えた。

 

米中関係について習は、「我々は米国と経済貿易、投資、科学技術、エネルギー、人文、インフラなどの領域においてウィンウィンの協力関係を強化したい」とし、「国際的また地域的な課題においても協調関係を強化し、共に世界の平和と安定を維持したい」と述べた。

 

これに対しトランプは、米中高官のコミュニケーション維持の重要性を指摘し、「米中は協力のパートナーとなり、共同努力を通じて、両国関係を新たな歴史の高みへ推進できると信じている」と強調した。

 

さらにトランプはこれまで疑義を唱えていた「一つの中国」政策について、「米国政府が『一つの中国』政策を堅持することの高度な重要性を十分に理解している」とし、「米国政府は『一つの中国』政策を堅持する」と発言した。

習はこれを称賛し、「『一つの中国』原則は米中関係の政治的基礎」と強調した。

 

これについて台湾の総統府報道官の黄重諺は「米台双方はこれについて密接にコミュニケーションをとっており、これまで通りのよい『確実』なやり方を維持していく」と強調した。

また「米国は台湾にとって国際上、最重要の盟友である」とし、「台湾の核心利益は国家の自由民主の永続、台湾の国際社会への積極参加と地域の平和と安定の確保と同時に、良好な米台関係と両岸関係の維持である」と述べた。

加えて、国務長官のティラーソンをはじめ米国政府が繰り返し台湾への支持と台湾関係法の承諾を表明していることについても謝意を示した。

 

今回の電話会談を通じ、米国が引き続き「一つの中国」政策を堅持することを確認できたことは中国を安堵させた。

同時に電話会談では米中間の密接なコミュニケーションの維持と早期の首脳会談の実現にも同意しており、米中はあらゆる領域での対話を模索していくだろう。

 

しかし、米中間には通商や為替、南シナ海および東シナ海における海洋問題など、関係の促進に障害となる課題が山積している。

 

米中戦略経済対話など、米中間の対話メカニズムを活用し、如何に信頼醸成を図るのか注目していく必要がある。